SDGs × Shogo ARATANI Architect & Associates

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荒谷省午建築研究所とSDGs

TVや街の広告等、その言葉を見ない日はないほど注目を集めている「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」。SDGsとは“Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)”の略称で、2015年9月の国連サミットで採択され、2030年までの長期間に渡って掲げられた8つのゴールと17の目標を達成させるべく、多くの企業や団体が、その活動への取り組みを公表しています。
建築・設計の視点からこのSDGsを見てみると、「11.住み続けられるまちづくりを」「12.つくる責任 つかう責任」といった目標は、建築事務所として以前から関わりの深いテーマではありますが、建築家として社会や地域とどう関わり合いを持ち、つながっていくのか。SDGsはそれを改めて考えさせてくれる、いいきっかけとなりました。

11 住み続けられるまちづくりを

「住み続けられるまちづくり」に対する自分なりの見解として言えることは、その地域の景観等の面を建築する上ではやはり意識している、ということでしょうか。長い時間を経て、そこにずっとあり続けることを考えると、例えば隣のお宅がなくなった場合とか、建築する家の前の道路が今後拡幅された場合どうかとか、また、この場所はいずれ車の通りが多くなるだろうとか、景観と同時に時間軸のことも考えて、その場所にどういう建物を建てるべきかを考えて設計はしています。そうやって作られた住宅があれば、例えばお隣の家が建て替えをするとか、向かいの空き地に家が立つってなったときに、「あそこの家はちゃんとしたものを作っているから、こちらもちゃんとしないといけないな」って意識はしてもらえるのかなと。そうなるとそれは地域に対しての刺激になると思うし、それが連鎖していくと街の風景がどんどん良い方向に変わっていく。そういった視点も、「住み続けられるまちづくり」には必要かなと思います。

12 つくる責任 つかう責任

「つくる責任」という部分では、長寿命や耐久性の面がフォーカスされがちですが、その辺りはある程度確立された工法があるので、それよりは、図面があって、施工指針があって、それが本当に現場でその通りに施工できているかどうかという方が非常に大事だと思いますね。図面通りに実行するための現場監理です。私としてはその「監理」に重きを置いていますので、設計だけをやってほしいというご依頼は全てお断りしています。図面だけ書いて終わり、その後どんなものができあがったかはわからない、というのはイヤで。自分の設計したものが、その通りにきちんと出来上がったかどうか、最後まで見届けないと、責任を持った仕事にはならないと思っています。